Ed
2008年01月24日
13:13
(クリックで拡大)
ご無沙汰しております。ゴフッゴフッ。。。
今年の風邪は、相当、しつこいようで、
朝、起きるたびに、喉の痛みをチェックする日々です。
更に虫歯になって、抵抗力が落ちて、体が、めちゃくちゃです。
家で、ごろんごろんしています。
暇で暇で仕方がないので、調べ物をしていました。
#ちなみに、今日の話は、あまり馴染みのない世界だと思います。
#でも、まあ、面白いので付き合ってみてください。
で、何を調べてたかというと、
「ユークリッド幾何学で有名な、ユークリッドって、どんな人だったんだろう?」
的なことなのですが……。
(唐突にそういうことを調べたくなる衝動にかられる。特に体調の悪いとき)
(写真はユークリッドと思われる人)
まあ、案の定、古代ギリシャに深く関わりのある人で、エジプトの生まれ。
ギリシャのアテネで勉強したそうです。
調べると、師匠はあの
プラトンのようですね。
2000年以上前のお話です。
「学問に王道なし」という言葉を残した、厭な奴です。
プラトンといえば、哲人ソクラテスの弟子であり、
古代ギリシャのアテネに
アカデメイアという学校を作り、
アリストテレスなんかを教えた人です。
(写真はプラトン。かなり若かりしころの渡辺徹に似ている。ツープラトンとは無関係)
その弟子のアリストテレスって言う奴は、アレクサンダー大王の家庭教師で、
プラトンの学校を卒業した後、活躍される人ですね。
三段論法なんてのは、彼が作りました。
つまり、ユークリッドと同門で兄弟子なのですな。
(オッス! オラ、アリストテレス! ユークリッド? ああ、友達だぜ)
まあ、他にも、いっぱい、有名人がのですが、残念なことに、
その後に隆盛になったキリスト教の政策によって閉鎖させられます。
※ちなみに、この学校名「アカデメイア」が、アカデミーの語源ですな。
で、ふと、アテナの学校というので、思い出しました。
ラファエロの傑作壁画、「アテナイの学堂」という奴です。
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なんで思い出したかというと、実は全く別件で、随分昔に、
この絵について調べたことがあったのです。
これが、アカデメイアのことなのでしょう。
ちなみに中央にいるのが、プラトンとアリストテレスです。
拡大するとわかるのですが、
プラトンは天を指し、アリストテレスは地を指しています。
理論派のプラトンと、現実派のアリストテレスの理論を、
簡単で自然な動作だけで表現した、ラファエロの傑作です。
さて、プラトンのところを更に拡大してみましょう…
(わしプラトン……いや、待て。誰かに似てる。晩年の渡辺徹か?)
うん、これは、実はダ・ヴィンチの顔ですな。
この絵、当時の有名人の肖像を描きながら、
「アカデメイアの学堂」に、時代を喩えているわけです。
そういう面白い絵なのですよ。
#まあ、そういうことを、昔、調べていたわけですが。。。
ラファエロは、きっと、やんちゃな奴だったんでしょうねぇ。
で、この「アテナイの学堂」を眺めているうちに、
唐突に、セカンドライフ内で見た、システィーナ礼拝堂のことを思い出しました。
ようやくセカンドライフに戻ってきます。
まあ、ほぼ同時代なので、思い出しても不思議ではないのですが、
…でも、 システィナー礼拝堂って、ラファエロじゃないよな。
確か、ミケランジェロだったような……。でも、なんか似てるよなぁ。
ということで、何が似ているのか確かめたくて、
風邪をおして、セカンドライフに来たわけです。
それが、一番、最初の写真です。
結局、見ただけでは、何も分からなかったです。
特に構図も似てないし…。
で調べてみると、
どうもラファエロは、この「システィーナ礼拝堂」に感動して、
「アテナイの学堂」を書き上げたのだそうです。
更にラファエロは、ミケランジェロ大好きっ子ということも判明して、
そりゃあ、タッチが似ちゃうよね。と納得。
いやぁ、SLでシスティーナ礼拝堂を眺めていたおかげで、
思わぬ知的好奇心の旅ができました。
ということで、事の顛末を、こちらのブログに、載せることにしました。
いいね、セカンドライフって、いろいろなことを考えることが出来て。
……うん。要は、自分の審美眼の自慢です(笑)むふ。
(おしまい)
さて、余談です。
その「アテナイの学堂」ですが、
残念ながら、こちらはセカンドライフには、登場していません。
まだSLにバチカンが無いのかな?
この絵が描かれた、バチカン教皇庁は、SLになさそうです。
…そうです。バチカン市国。バチカン教皇庁「署名の間」にこれはあります。
つまりキリスト教の大本山に、この絵は、描かれています。
おっと、ピンときた?
君は、するどい!
古代ギリシャの学問は、キリスト教によって封鎖されたのに、
同じキリスト教によって、復活するわけです。
何故、この時期に、古代ギリシャが復権するかというと、
実はアカデメイアの文献は、当時のキリスト教によって、
焼かれたり捨てられたりして散逸したのですが、
実は一部、当時付き合いのあったイスラムに流れたそうで。
それが、大事に保管されたのです。
そして、すっかりイスラムとキリストが仲が悪くなってから、
イスラムは、北アフリカを制して、ぐるっと時計回りに、
キリスト教圏のスペインに侵攻。そして、そこを、しばらく占領します。
このときに、スペインには、イスラム文化がいくつか流れてきます。
そして一緒に、かつて自分たちの祖先が興した学問である、
古代ギリシャの様々な学問を、再輸入することになったのだそうですよ。
それが、更にイタリアにもたらされ、
「なんだ、俺たちの祖先、すごいじゃないか」と。
この学問をしていれば、イスラムと並ぶぜ。俺たち。
と、自信を取り戻していくわけですね。
ここから、古代ギリシャの美意識に基づく、
ルネッサンスが花を咲かせるわけです。
この写真、先ほどの、システィーナ礼拝堂の床です。
きれいな、タイルですね。
スペインからの輸入品でしょう。
現代でも、タイルで有名な国はスペインです。
セカンドライフのライブラリのテクスチャ柄にも
「Spanish」というモノがありますね。
スペインでタイルが作られるようになったのは、
実はイスラムの文化の影響を受けてからだそうですな。
彼らは、三角形や四角形を基本として、ありとあらゆる形を、
その中に、表現することで、宇宙の無限の広がりを写し出していたそうです。
東京にあるモスクの中は、こんな感じ。
床は絨毯なので、ステンドグラスを見ていただくと、
彼らの図形への興味がわかる。
まあ、イスラム教が偶像禁止なので、
こういう模様しか描けないわけですよ。
ん? それがどうしたって?
……おいおい、忘れたのかい?
僕が最初に調べたのは、「ユークリッド幾何学」だぜw
図形の神様の教典が、どこへ行ったのか、
ヒントがあると思わないかい?
(ほんとのおしまい。駄文長文失礼しました。風邪で推敲ままならず)